バス・ストップの美少女と弟
オリエンタルラジオの武勇伝ネタで「1日3ミリバス停ずらす、2年を費やし自宅の前に」というのがありましたが、引き篭りをちょいと明けて近所を歩いてみたら、いつもあったはずのバス停がなくなっていました。誰かが自宅前まで持ってったのでしょうか。
何年か前の話ですが、このバス停で一組の姉弟がバスを待っていて、姉の方がガムを噛んでいました。弟は小2相当、姉は小6相当です。二人とも明らかにハーフという整った顔立ちで、特に姉はシャルロット・ゲンズブール似の美少女だったので、ついつい目が行ってしまいました。
それで、姉はずっとガムを噛んでいるのですが、それをもの欲しそうに、いたいけな弟が見上げているわけです。しばらくして、それに気付いたお姉ちゃんが一言、「ガムいる?」と聞きます。「うん」とうなずく弟。お姉ちゃんがポケットから新しいガムを取り出し、それを弟にあげるんだなと思って見ていたら、おもむろにお姉ちゃん、ヒョイとしゃがんで弟に顔を近付け、今まで食べていたガムを口移しに弟へねじ込んだじゃありませんか。
それを見た時のイトウの心の叫び、
「僕もガムいる!」
それはともかく、その後、何食わぬ顔で新しいガムを口に入れるお姉ちゃん。
なんだかうれしそうにもらったガムを噛む弟。
なんだかうれしそうにそれをみつめるイトウ。
奇跡的なバランスで組み上げられた需給の正三角形がそこにはありました。
そんなグッドルッキングな姉弟を乗せてバスは走り去り、数年の後バス停も走り去ったわけですが、今でもあの二人は、ガムを分け合っているのでしょうか。。。
オリラジのネタに時代を感じますが、この姉弟を目撃したのもたしか桜の頃でした。いまとなっては甘酸っぱい思い出のひとつです。来世はこんな姉弟に生まれたいものです。
今年度も何卒よろしくお願いいたします。