2022年9/21(水)~25(日)に池袋スタジオ空洞にて行われた、NICE STALKER'(ダッシュ)「新訳『あわれ彼女は娼婦』ワークインプログレス」では、終演後のWEBアンケートご記入、後日メールフォームからの送信、SNS等で、たくさんのご意見ご感想をいただきました!

ここでは、その「ご意見・ご感想」のほぼ全文を公開させていただきます。…ご自分のご意見・ご感想が載ってる!という方もいらっしゃるはず…探してみていただければ幸いです。

また、今回はワークインプログレス特別企画といたしまして、さらに「ほぼ全文へイトウが回答&お返事!」も記させていただきましたので、あわせてお読みいただければと思います!

↓新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス「舞台写真」と「ご意見ご感想ほぼ全文」合わせてお楽しみください。
ご意見ご感想_タイトル画像_002_2019.9.25


①終演後アンケートのご意見・ご感想【ほぼ全文】

※明らかな誤字脱字、個人情報に関わる部分等、不適切と判断した部分のみ削除した「ほぼ全文」を掲載させていただきます。
※読みにくい部分には適宜読点を追加しました。
※後日メール等で送信いただいたご意見ご感想も、順次追加させていただきます





●ワークインプログレスという手法自体を今回初めて知りましたが、面白すぎて見入ってしまいました。創作途中という印象はなく、むしろ完全版より欲張りな演劇の楽しみ方にすら感じました。

全体を通じてシリアスな内容であることには変わりないのですが、適度におふざけを入れながら話を噛み砕いてくれたお陰で理解を進めると同時に心持ちも穏やかにさせてくれました。
登場人物それぞれが物語と並行して、人間的な部分も見せてくれたことで、人としての魅力も充分感じることができました。皆さんお一人お一人の個性と特徴が表れていたような気がして、また別の作品も鑑賞してみたい気持ちになりました。(中でもドム子さんのファンにあっという間にさせられました!出番以外の袖での振る舞いにプロフェッショナルを感じ、所々で舞台の見方に対する問題提起なども考えさせられ…気づいたらずっと目で追ってしまってました!)
ぜひこれからも別の作品なども観させて頂きたいです!ステキな時間をありがとうございました。

イトウからのお返事
「ワークインプログレスという手法」がどういうものか、僕らも未だ正解を知らずにいるのですが…「欲張りな演劇」と見て楽しんでもらえたなら、我が意を得たり!という感じで、本望です。





●現代でこそ許容範囲であるものの、当時は禁忌のテーマだった""近親相姦""を扱った尖ったホンを、柔らか翻訳・柔らか演出・柔らか演技で、駆け足で追っていった115分。
若いヒト達の工夫の数々に、大層、楽しませてもらった。

イトウからのお返事
訳者としては「柔らか翻訳」に出来ていたかは、課題の残るところだなあと思いつつ、細かな工夫に目を向けて楽しんでいただけたのは嬉しい限りです。





●なかなかこういうものの評価は難しい
東京ドム子の舞台回しと柔らかい新訳が相まってストーリーは良く分かるが、コメディの部分も多く、元々の戯曲の雰囲気は失われてしまう
それでいて全てが柔らかい訳では無いのでちょっと中途半端
今後の「全編上演」に期待したい
ヴァスケスを演じた玉一祐樹美が良かった
みずきさんは役柄のせいもあるがやたらと力んでから回り
イグロヒデアキさんや森耕作さんは相変わらず独特の雰囲気を出していた
東京ドム子さんは相変わらず艶っぽかった

イトウからのお返事
「コメディの部分も多く」と感じていただけないのではないかと危惧していたところもあるので、狙いとしては1つ成功と思いつつ、「元々の戯曲の雰囲気」は「全編上演」の方へ譲りたいと思いますので、どうぞご期待ください。





●2019年の『本物女子高生vs偽物女子高生』依頼の久しぶりのナイスストーカーでした。´が必要ですね。ああいう可愛いモノを期待してい居ただけにちょっと面喰っています。
 とはいえ、イトウシンタロウさんの引き出しの多さ、チャレンジ精神には頭が下がります。俳優さん達もコミカルな役をしながら、新約とはいえ古典的な台詞を迫力を持って言えるとは恐れ入りました。ヴァスケスの表情、演技は狡猾な役柄をとてもよく演じていたと思います。
 ただ、ナイスストーカーなので次回は可愛い作品を観たいと思ってしまいました。
無事に千秋楽が迎えられますように祈念しております。

イトウからのお返事
『本物女子高生vs偽物女子高生』とは、対になるような企画だと僕らとしては思っています。「引き出し」を増やすための「'」付き公演だとも思っていました。ともあれ次回本公演「ロリコンとうさん」は、可愛い作品にする予定ですので、ぜひ観にいらしてください。





●ナイスストーカー過去作とは違ったテイストでしたが、とても楽しめました。
原作は知りませんでしたが東京ドム子さんの解説と配布された人物相関図によりわかりやすくて助かりました。
古典のせいなのか台詞が長すぎてテンポが途絶えがちに感じたり、比喩が大袈裟すぎて格調高さ以上にリアリティが感じられなくなる場面もありました。
キャストは皆さん熱演でした。あがりながらも一生懸命演じていたり、ベストを目指し模索しているのではないかと感じられたり、小劇場ならではの息遣いを堪能できました。
みしゃむーそ衣装も複数役を演じる役者さんたちのキャラ分けを明確にしてくれていたように思います。
音響はもう少しテストをしっかりしてほしかったです。

イトウからのお返事
余談ですが、人物相関図は出演者である森耕作さんが一晩で作ってくれました。役に立って良かったです。初日故に色々とトラブルがあり恐縮でしたが、ご意見真摯に受け止めさせていただき、次回公演は初日のクオリティを担保するべく、とある施策を行う予定です。どのようになったか結果を見守っていただければ幸いです。また「みしゃむーそ衣装」もお褒めいただき嬉しいです。本人に伝えておきます。





●女子と算数の頃から楽しく観劇させていただいています。いつも素敵な作品をありがとうございます。
今回のようなメタ的な視点の入る作風は、今までの作品にもあったような感じでとても面白かったですし、ナイスストーカーらしいなと思いました。また、イグロさんやドム子さんの配役がとても上手く、いつもアテ書きで脚本を書いていらっしゃるイトウさんならではだなと感心しました。
さらに、ドム子さんの「滑稽だな」というセリフに代表されるような、物語に対する独自の解釈もナイスストーカーらしくてとても面白いなと思ってみていました。
逆にいえば、メタ的な視点を抜きにした完全本編のみはどのような作品になるのか、良くも悪くも想像がつきませんでした。

演技は東京ドム子さんの演技印象的でした。冒頭の神父が怒りを露わにするシーンは全く瞬きをせずに鬼気迫る雰囲気が凄かったです。瞬きの指導までされているのか、ご本人の表現力なのかわかりませんが、素晴らしいと思って観ていました。

イトウからのお返事
冒頭の東京ドム子さんですが、「瞬きの演技の指導」…というか演出やオーダーは特にしていません。100%本人の演技によるものです。イトウも「凄いなあ…」と観てました笑 「メタ的な視点を抜きにした完全本編のみはどのような作品になるのか」については、僕らとしても今は想像がついていません。おそらく「メタ的な視点」を完全に抜きにしてまわず、どこかにそういう角度からの視点を入れるような上演になる気がしています。





●ワークインプログレスという斬新な方法で古典を伝えるというのは本当に面白いと思いました。また、笑いがあったので気軽に観劇できました。役者側に熱があると(泣くなど)客席との隔たりが出来てしまうと思ってしまいました。

イトウからのお返事
「斬新な方法で古典を伝えるというのは本当に面白い」と僕らも強く思いました。むしろやってみるまで、こんなに面白いとは思わなかったので、お客様と同じくらい自分たちでも驚きがあったように思います。「役者側に熱があると(泣くなど)客席との隔たりが出来てしまう」というのは、実はイトウも非常に共感できます。そして、今回のお芝居でそう感じただろう部分についても、心当たりのあるステージが複数ありました。課題と受け止めています。自分としては、俳優のコンディションを無理に制御してしまうような演出になるとつまらないので、そういう「熱」に対して、お客さんが距離を取れるような(俯瞰するような)視点でシーンが感じられるよう「演出」でフィルターを加える方法がないか…と考えている次第です。がんばります。





●文章で書くのが得意では無いので、箇条書きで失礼します...
・舞台セットの意味がとても気になります。アナベラとジョヴァンニの子供のへその緒のように解釈したのですが、実際にどのような意図があってその舞台セットにしたのでしょうか?教えて下さると嬉しいです
・突き飛ばしたあとのラストの曲がどのような曲か知りたいです
・人がバッタバッタ死ぬ作品を消費する人たちへのアンチ? なのかなと感じました
・場を軽くする役者さんとシリアスをする役者さんのバランスが良く、飽きがこない作品でずっと見てたいと思いました
・アナベラさんの通る声が本当に素敵でした。一瞬でこの作品のヒロインだというのが分かってとても良かったです
・語り部である東京ドム子さんが主役のような感じで進んでいく劇中劇のようで古典作品ではあるもののすんなり見ることが出来ました
・ジョヴァンニさんの不器用で真っ直ぐな所が上手く表現されてて、アナベラさんが好きになるのも分かるなと思いました
・ヴァスケスがどこか影がありつつもかっこよく手素敵でした
・イグロさんが入ると固い空気が解されていて面白かったです
・どこからが台本で、どこまでがアドリブなのかが分からなくて良かったです
このような悲劇を扱う作品を娯楽として消費し続けるのは、果たしていいものなのだろうか?と考えさせられつつも、とても面白い作品でした!
次回作は、どんなロリコンとかわいい女の子が出てくるか楽しみです!

イトウからのお返事
「舞台セットの意味」ですが、中世以降のキリスト教で重要なモチーフになる「聖心(聖なる心臓)」をイメージしたオブジェの試作品です。心臓に刃物や十字架が刺さった形で描写されることが多いようです。試作品のため、ハートの下半分が床に溶けたようになっていて、知らない人がみたら形としては、ハートとわからないように思います。チューブは「へその緒のようにも見えるね」と美術さんと話しながら決めたので、ノーヒントで意を汲んでいただけて嬉しいです。「全編上演」時に、舞台セット全体の美術をこのようなチューブ素材で、このような印象のビジュアルになるようにできたら…という方向性を、潜在的に感じてもらえたら…と考えていました。野暮になるので、劇中での説明は一切省かせていただきました。「ラストの曲」はDAOKOさんの「さみしいかみさま」です。「人がバッタバッタ死ぬ作品を消費する人たちへのアンチ」…というよりは、もっと正確に言うと、そういうポルノ性のあるものを澄ました顔で「上品ぶって」楽しむ事の滑稽さというか、面白さを指摘できたらいいなという感じです。涙を始めとする、ヨダレやその他の体液を垂らしながら見る系のエンタメ(と、それを見る事自体や見る人たち)を否定する気はサラサラないです。(むしろ大好きです。)「どこからが台本で、どこまでがアドリブなのか」については、「あわれ彼女は娼婦」本編内に関してはアドリブは一切なく、幕間劇の中では、台本の台詞の途中に唐突に(空欄)を入れて、流れの中で自然なアドリブをお願いする等、境目がわかりにくくなるよう工夫しながら入れました。ワークインの生っぽさを醸したくてやりました。





●解説や現代的な訳のところをもっと大胆にしてもよかったのでは…。ちょっと中途半端な感じがしました。

イトウからのお返事
実は、もっと現代口語風に、いわゆる「超訳」を目指そうかとも当初考えていたのですが、ワークインプログレスということで、まずは原文の英単語の意味を1つも余さず完訳したものを作る事にしました。「全編上演」時には、原文の文章構成や単語に縛られず、イトウが選んで台詞を組み立てるような「超訳版」を目指しても良いかもしれません。






・ローマ法皇大使が突き飛ばされた後のラストの曲が凄い好みなので、曲名が知りたいです。
・舞台セットの変わったオブジェ?が気になりました。泥々の内容に反して、ファンシーで可愛いので、何かモチーフがあるのでしょうか?
私の勝手な想像ですが、あれは兄妹が結ばれたとしたら手に入った幸福であったりするのでしょうか。
・ジョバンニの下ネタが面白すぎてツボに入りました。真面目なお兄さんから振りきっててヤバかったです(お腹が)。
・ベルゲットのお馬鹿行動も光ってました。ポッジョとのやり取りが微笑ましいので好きです。剣で殺されることなく、ドナード含めた三人組で平和に生きて欲しかったなと思いました。
・ソランゾのナルシストっぷりが清々しくて好きです。ローラースケートのアイドルは確かに時代遅れを感じましたが、時代遅れという逆行を跳ね返す、見事なナルシスト演技でした。
・ラストのヴァスケスの台詞から、主人への忠誠心が伝わってきて、辛いです。
・解説の途中途中で、役者さんの素の姿?やり取り?を垣間見ることが出来て嬉しかったです。一瞬だけ劇から離れて現実に戻ってくる感覚が癖になりそうです。
・解説のスライドの字をもう少し大きくして頂けたら、読みやすいのかなと思いました。勝手な意見ですみません…
・解説付きで難しそうな劇もラストまで楽しんで観れました。私のようなアホでも楽しめるので、また観劇したいです。
・感想を長々と書いてしまい、すみません。楽しい時間をご提供頂き、ありがとうございました。

イトウからのお返事
「ラストの曲」はDAOKOさんの「さみしいかみさま」です。「舞台セットの変わったオブジェ」は「聖心(聖なる心臓)」をモチーフにイメージしたオブジェの試作品です。「私の勝手な想像」の「兄妹が結ばれたとしたら手に入った幸福」というイメージは大変素敵な解釈というか、言葉ですね。(ただ、それに十字架が突き刺さって、形が崩れてしまってはいるのですが…。)「解説の途中途中で、役者さんの素の姿」「一瞬だけ劇から離れて現実に戻ってくる感覚が癖になりそう」←嬉しいです。素の姿っぽさを演じようとすると、途端に素の姿ではなくなったりもするみたいで、役者さんの中には苦労する人もいて、見てて自分も面白かったです笑 「解説のスライドの字をもう少し大きく…」←これは、そうですよね、可能な限り大きくしたのですが、投影の面積の大きさが小さく…次回機会があれば、もう少し何か工夫できればと思っています。「また観劇したいです。」←またぜひ観てください!





●古典作品というフィルターを通しながら、他人事とは思えないものがあった。最後の心臓の図は、コメディだと分かっていても胸が押さえられてるような重さを感じた。役者さんの個性が引き立ち、気持ちの良い迫力と緊張感があった。

イトウからのお返事
「他人事とは思えないものがあった」←とても嬉しいご感想です。17世紀、イタリア、近親相姦…と、自分ごととしては捉えにくいモチーフを、どう自分ごととして捉えるかという事に腐心しながら僕らも作劇したので、そこを共有してもらえたというのは、報われるというか…「ですよねっ!」っと通じ会えた気がして嬉しいです。





●タイトルだけ見て、事前に調べることなく観劇したのですが、1時間50分を退屈することなく魅入ってしまいました。愛の在り方とはいつの時代も難関かつ複雑で、到底解決できない課題だと感じます。近親相姦も愛、ソランゾがアナベラに抱いた憎しみもまた愛なのだと思うのですが、漠然とそう感じることができるのは部外者だからなのかも知れません。私自身、恋愛をしたことも家庭に愛を感じたこともないので愛情の分別というものが出来ませんが、いつの時代も同じような問題点が描かれていることに親近感と安心を覚えました。

イトウからのお返事
イトウも、フォードが書いた原文を翻訳していて「いつの時代も同じような問題点が描かれていることに親近感と安心を覚えました」に似た感覚を何回も持ちました。400年も前、17世紀の大昔の人なのに、恋愛や人間関係に関して悩んでることは、現代と全然同じなんだなあというのが、もちろん当たり前の事ではあるんですけど、不思議な事のようにも思えて…とても面白く感じました。





● タイトルに惹かれて見に来たので娼婦の話なのかなと勝手に思っていました。でもそうじゃなかったのでどういう事なのかなと思いながら見ていました。最後のタイトルの回収の仕方がとても良かったなと思います。
あと、音楽がすごく好きでした。古典にはやっぱりクラシックが1番合うのではないかなと思います。というのももちろんだけど、私個人的にクラシックを使って下さる作品が好きなのでテンション上がりました。
1人何役もやっていた方々の切り替えがすごかったし、役者さん達のお芝居に良い抑揚があって飽きませんでした。
次回も楽しみです。
全編公演を楽しみにしております。

イトウからのお返事
「最後のタイトルの回収の仕方がとても良かった」は、イトウもすごくそう思いました!初見で原文を読んだとき、「17世紀の作家でも、こんな露骨な『タイトル回収』をするんだ!」と…少し下世話な気持ちで驚きました笑





●素敵な公演をありがとうございました。
役者さんそれぞれの演技が素晴らしく
箇条書きにて失礼します。

素晴らしかった点
・プターナとヴァスケスの会話最高でした!
・ベルゲットたちのダンス
・ソランゾのキレ方大好きです!招待状書くマイムも狂気満点で至近距離で堪能できてよかったです!イケメンポーズも声音も多彩で素晴らしかったです
・開演まで流れる朗読
・東京ドム子さんの狂言まわしの表情
・プロジェクターで映された解説全て(読み上げられると思って一部見逃してしまいました)と、舞台裏の早替り室等が気になります!

残念だった点
・ヒポリタのコメディリリーフ的な描き方が、登場人物と実在するトランスの方々の両方に対して侮辱的に感じられた。
英国国教会が「進んでる」例としてLGBTを「認め」ている点をあげるならもっと「誠実」に、その時代LGBTがどんな扱いを受けていたか、過去の演劇でLGBTがどう扱われてきたかを意識して欲しかった。
テンプレ通りでなく力量のある役者さんならではの「裏ヒロイン」の演技を見たかった。
・傾いた安っぽい十字架とその下のポップな色味の臓物(臍の緒?)が素敵だった分、心臓の模型っぽさが浮いていた(いっそピンクとか紫の方が面白いかと)
・枢機卿のワンピースがほつれパンツの丈が余っていた点も惜しい
・身長を笑うようなネタも内輪感が強く(イケメンと身長は無関係かと…)いまひとつ笑えなかった
・足の演技も見れる裸足はよかった(特に死に際のソランゾ)が、亡くなったキャラクターの足の裏に何かついていたのが見えてしまったのは残念だった
・せっかく長い暗転があったのに死体状態から起き上がらない点は謎
・ラスト急にポップスが流れる謎
・ジョバンニの「痛くしない」「無理矢理はダメ」的な台詞も彼の挙動不審感より気持ち悪さが勝ってしまった。正直妹が彼に惚れる理由がわからない(それはそれでラノベ的な都合のいい妹そのもの?)
浴槽さんが全体的に素晴らしかったぶん台本と演出が浮いてしまっていた印象を抱きました。今後に期待しています!

イトウからのお返事
「プターナとヴァスケスの会話」のシーンは、苦労したのですが、演者の二人が最後の最後まで粘って試行錯誤してくれたおかげで、緊迫感のあるとても良いシーンになったとイトウも思っています。「舞台裏の早替り」は、裏で超有能な舞台監督さんが控えていて、随所でサポートすることで実現しています。「ヒポリタのコメディリリーフ的な描き方」が「侮辱的に感じられた」という事については、そういうご意見ご感想が出るかもしれないとは、イトウとしても考えました。ただ、女性役を男優が演じる事や、それがコメディリリーフとして笑いを取る事自体が、直ちにすべて「侮辱的」であるとは思いません。その笑いの理由や、その登場人物を周囲の登場人物がどう捉えているかの描き方によると思っています。今回、イグロ氏がヒポリタ役を演じたのは、彼が一番その役のメンタリティに近いパーソナリティを持っていて、適役だからと判断したからです。男女逆転で発生する笑いや、逆に神秘性を得て神格化されるような効果を求めての配役ではありません。もちろん、男性が女性役を演じる事に起因する笑いが客席側で起こってしまうことは防ぎようがありませんが、舞台上の人物がその笑いに追随するような、または追随していると誤解されるような態度やセリフを選ばないよう、注意してシーンをつくったつもりです。たとえば、東京ドム子は、彼女のことを「可愛いですよね」と反語ではない言い方で肯定してますし、配役に不満をいだいているソランゾ役大森翔吾の台詞も「俺の元カノ、イグロさんだったんだ…」と、あくまで「性別逆転での配役に対する不満の表明」はしないよう、繊細に調整をしました。…ただ、それでも客席から男女逆転に起因する笑いが起こってしまうことは予想できた上で上演をしていたとも言えるわけで…そこに関しては、もっと劇中にエクスキューズを入れるような方法もあったかもしれません。ただそこまですると、今度は作品の解釈という本筋からどんどん離れていくことになり、シーンに別な意味が生まれてしまうため…難しいところです。個人的には、男女逆転での配役は、意図せず「笑い」や「神格化」のどちらかを観客に誘発してしまうので非常に難しく、また安易な感想も生まれやすいため、好んではやりません。(今まで一度もやったことがありませんでした…。)ただ、今後はそういう演出に対するスタンスを自分としても明確に持っていきたい…という気持ちがあり、ワークインプログレスである今回、注意しながら扱ってみようと考えた次第です。「英国国教会」が「進んでる」例としてLGBTを「認め」ている…の部分に関しては、イトウ個人としては、「進んでいる」とは思いませんし、単にLGBTの「存在」を「認め」たに過ぎないというのが、2022年9月現在での認識です。多分に政治的な思惑が働いてのポジション取り的なムーヴ…とも取れるため、そこを指して「進んでいる」と「評される」ことには、イトウも違和感を持ちます。ただそれでも、彼らにそれを「認め」させた(主にマイノリティの)人々の努力と、それを受けての社会の意識の変化に関しては、一定のポジティブ評価を与える事で、実際的な「効能」があるのも事実だと思っています。「テンプレ通りでなく力量のある役者さんならではの「裏ヒロイン」の演技を見たかった。」…に関しては…力不足ですみません。テンプレ通りでない力量が見せられるよう、今後も精進いたします。「足の裏に何かついていた」←なんでしょう…舞台の掃除をがんばります…。「せっかく長い暗転があったのに死体状態から起き上がらない点は謎」に関しては、カーテンコール時に芝居が既に終わっていることをわかりやすくする意図で、明かりがついてもう一度芝居中と同じ絵があるところから、素の役者として立ち上がるところを見せるために、敢えてそうしています。明かりがついて、いきなり全員が一列に立って並んでいると、観客の意識が追いつかないことが多いので、準備時間を作るために…という感じでしょうか。(割とよくある演出だと思います…)「ラスト急にポップスが流れる謎」については…たしかに急に流れますね。急に流れるのは謎です。これも、やはり芝居中と芝居後を切り分ける効果を意図しているように思います。「正直妹が彼に惚れる理由がわからない(それはそれでラノベ的な都合のいい妹そのもの?)」←これはおっしゃる通りかと思います。400年以上も前の作品で、こういうラノベ的なご都合主義が使われていた事を「面白いな」とイトウは感じています。「浴槽さんが(役者さんが?)全体的に素晴らしかったぶん台本と演出が浮いてしまっていた印象を抱きました。今後に期待しています!」←原作の台本自体はいじれませんが、翻訳と演出をいっそうがんばります。ぜひ今後に期待してください!…たくさんのご意見ご感想、時間と文字数と熱量をもって書いていただいけて本当に嬉しいです。ありがとうございました!どうぞ、今後も生あたたかい目で見守っていただければ幸いです。





●古典作品を妹萌えの視点からラノベ調で上演することに深く興味を持ち(古典戯曲も兄妹ものもだいすきなので……)拝見するに至りました。フランクなセリフ回し、ギャグテイストで親しみやすい雰囲気からラストシーンの死のバーゲンセールにかけてどんどん加速していくテンポ感に引き込まれました。由緒正しき東京芸術劇場の麓、それに比べたら人知れぬような地下小屋でこれを上演するということ自体にも意味を見出してしまうような脚本と演出でした。髭がとれるハプニングや演者さんの名前が出てくるといったメタい部分がとてもよかったです。
クリアイエローの傾いた十字架が印象的な照明を含めたカラフルな舞台装置にどんな意図があるのか注目して見ていたのですが、各シーンの役者の立ち位置からなる舞台全体の構図や、衣装の色味も落ち着いておりクラシカルなもので揃っていたことからストーリーや演技に交わることなく場から浮いているなと思い、勿体無いところだなと感じました。情景を思い浮かべることには説得力の欠ける装置だったと思います。十字架の下で無造作に絡まるパステルのチューブにはどんな意味が込められていたのでしょうか……。
私自身美術、とりわけ舞台に関わるものの美術に関心があるのでどうしてもそこに着眼点を持って私ならこの小屋、この脚本、この演出で美術をどう見せて上演に花を添えるか、と考えながら観劇をするのですが、想像しがいのある有意義な作品だったと思っています。プロジェクターで映される画面のレイアウトや小道具の映え方など、目移りするほど視覚効果の楽しみが沢山詰め込まれていて面白かったです!
全編上映が叶った暁には、令和版元祖ライトノベル作品の良さがより多くの人に伝播するんだなと思うとすごく楽しみです。ただやっぱりパイプ椅子では耐え難いと思ったのでふかふかの椅子で集中したいです……!!

イトウからのお返事
「クリアイエローの傾いた十字架…情景を思い浮かべることには説得力の欠ける装置だった」に関しては、たしかにそうだったかもしれません。装置のモチーフや設置の意図については、別の方へのお返事部分と重複するので割愛しますが、「全編上演時の美術の質感の提示」的な意味があったため、劇中でその点、少し触れておいて位置づけをお伝えしておいた方が、観劇者の脳のメモリが節約できて親切だったかもしれないと、後になって思いました。「パイプ椅子では耐え難いと思ったのでふかふかの椅子で集中したい」…すみません、全編上演時はなんとかふかふかの椅子をご用意したいです!最後まで頑張って観ていただきありがとうございました。





●初めてワークインプログレス公演というものを見ました。とても新鮮で、『次がもっと見たい!』って思うような気持ちになりました。
とてもコミカルなシーンで笑わせてもらったり、緊迫したシーンでは本当に空気が重くなるような気がして呼吸を忘れて、目が離せなくなりました。作中にある『命よりも大切なもの』という言葉にとても考えさせられました。とても貴重なひと時でした。
私は今高校生なのでいつか高校卒業したあと、全編上映を是非観たいです!高校を卒業して大人になって全編上映を観てまた新しい考えや刺激を与えてくれそうでワクワクしています!
幸せな時間を与えてくださり、ありがとうございます!長文駄文失礼します。

イトウからのお返事
『命よりも大切なもの』については、それが自分以外の人間の命のことを指してる時は大体詭弁なので、気をつけた方が良いと思います。ぜひ「高校を卒業して大人になって全編上演を観てまた新しい考えや刺激」を得に劇場へ足をお運びください!お待ちしています!





●解説を入れた事で理解できた。
原文の翻訳版では、格調高くて自分には理解出来なかっただろう。
イグロさんのシーンは短くしなくても、十分に保つし、楽しめた。

イトウからのお返事
原文の翻訳版は、格調は高いですけど、全然読みやすいですし普通にとても面白いです。「イグロさんのシーンは短くしなくても、十分に保つし、楽しめた。」については…そうですね、あのシーン自体は楽しめるんですけど、その分、後のシーンで長さを感じる可能性が出てくるので、腹八分目に納めて物足りなくしたい…というスケベ心がイトウにありました…そう言えば良かったですね。





●いろいろ評価は分かれるかもですけど、私は好きでした。なかなか、面白い古典演劇の表現でしたね。古典をしっかり見るのも好きですが、この企画は本当によかった。東京ドム子さんの解説は分かりやすく、今、現在考えるとの考察もあって、良かったです。またみたいですね。チサトさんも可愛らしくみずきくんも良かったですね。次回作は背水の陣の様子 笑 またみたいですね。

イトウからのお返事
「私は好き」は一番嬉しい感想の一つです。面白いけど好きじゃない作品ってのもありますし。嬉しいです。「次回は背水の陣」そうなんです。どうぞ助けに来てください、観に来てください。





●初めてナイスストーカーさんの作品を拝見しました。子育てが始まったことやコロナ禍のために劇場から足が遠のいておりまして、
今回約1年半ぶりにリアルで演劇を観ることが叶いました。
私はワークインプログレスという方式は初体験でした。
始まってみると、もし完全版だったら、パンフレットの注に押し込まれてしまうような、もしくはアフタートークまでみないと
わからなかったかもしれないようや「余白」が存分に盛り込まれていて、とても楽しく拝見いたしました。
古典演劇の魅力である、格式高い台詞回しや物語を味わいながら、久しぶりの観劇を楽しむだけでなく、
作品の背景や、新訳をする際の訳し分けの説明など、作品を楽しむ上での要素や観点をあれこれ提示してもらえて、
「演劇ってこうやっても楽しめるよ」という選択肢を与えてもらったような感触がありました。
私に取っては、一粒で何度でもおいしい公演でした。
フライヤーを拝見したときに、新訳というのはどんな感じになるのか、想像がついていなかったのですが、
個人的には、演劇だからこそ使える言い回しとかを聞くのが大好きなので、今回の翻訳はとても好きな翻訳でした。
抜粋のシーンの各所に使われていたセリフが、言葉の響きの豊かさがとても大切にされているように見えて、
完全版だったらどんな感じになるのか、ワクワクするほどの満足感がありました。
玉一さん(明瞭かつ凛々しい発声と存在感は流石だなと思います…)以外の演者さんも、とても魅力的な方々ばかりでした。もう一度皆さんに会いたくて、
思わず配信公演のチケットを追加で買ってしまうほどでした。
他にも、お客さんの入場時に、BGMに乗って断片的な言葉が話されるところから、個人的にはとても好きな進め方で、
開演前のスタジオ内の換気扉を閉めるところも、作品の一部なのかなと思ってしまうほど、非日常的な空間になっていました。
(おそらくはハプニングであっただろう、ドナードのヒゲ落下とダメ出しのセットも、何か演出された意図的な物だと思うほどでした)
ラストシーンの直前で最後の方で、死より大切な物があるというけれど、それで良いのかという問いかけがあって、
あのセリフは聞きたい人と、そうでない人が分かれるところように思ったのですが、
私としては、とても有り難いセリフでした。
もし、あのセリフがなかったら「たくさんの人の命が失われた、悲しい」という安直な感想に留まってしまったように思います。
感情の入り乱れとか人としての条件とか、時代背景とか、おそらくは単純化してはつまらなくなってしまうものを、複雑なまま
受けとめることができたように思います。
本当に久しぶりの観劇だったのでしたが、素敵な作品を届けていただき、ありがとうございました。完全版を拝見できるのを今から楽しみにしております。

イトウからのお返事
久々の演劇鑑賞にはじめてNICE STALKERを選んでいただけて光栄です。「作品の背景や、新訳をする際の訳し分けの説明など、作品を楽しむ上での要素や観点をあれこれ提示してもらえて、「演劇ってこうやっても楽しめるよ」という選択肢を与えてもらったような感触」←こう言っていただけると、ワークインプログレス冥利に尽きます!またイトウ個人としては、「抜粋のシーンの各所に使われていたセリフが、言葉の響きの豊かさ」というご感想が翻訳者冥利にも尽きます。台詞の音のきれいきたないは、かなり作家によって好みが分かれますが、イトウとしてはかなりこだわりが強い部分で、でもあまり言及してもらえることは多くないので…なんというかこう言っていただけるととても嬉しいです。「開演前のスタジオ内の換気扉を閉めるところも、作品の一部なのかな」←そう見えますよね…笑 イトウもあの時間が好きです。潜水艦が潜る前にハッチを閉める感、ありますよね。まあ、単に会場の構造上の都合です、実は。「ドナードのヒゲ落下」は完全なハプニングでしたが…ダメ出しコーナー的には、正直「おいしい」なと思ってました…すみません笑 最後の「死より大切な物があるというけれど、それで良いのかという問いかけがあって、あのセリフは聞きたい人と、そうでない人が分かれるところ」に関しては、まさにその通りだと思います。イトウ個人としては、そこを素通りしない人の方が、感性が近そうだなと感じます。





●「新訳 あわれ彼女は娼婦」
楽しみました〜♪

私は玉一さんファンなのでヴァスケス、ドナード中心で見てしまいましたw
とりあえず、そこからの感想を。

ヴァスケス役では軽妙な感じで気楽に笑えましたw
そしてドナード!冷徹なトリックスター!視線の動きや身体の動きが!良い〜!
とにかく魅了されました♥

イグロヒデアキさんw
ポッジョのツッコミ系キャラ、好きです。
そして、ヒポリタ!そうきたか〜w
ゴリゴリに濃い感じが好きです☆

森耕作さんのベルゲット、いいですね〜♪
天然に見れちゃうおバカキャラw
本当にアナベラもベルゲットと結婚してたら良かったのにね〜

大森翔吾さんのソランゾ。
幕間のトークが、愛らしいw
芝居のキャラはダメダメな男でしたがw

東京ドム子さん、幕間のチャチャ入れ楽しい〜♪
乳母のプターナもいい感じ。
ただ、神父様はもうちょっとお堅い感じが全面に出た方が好みです。

チカナガチサトさんのアナベラ、幼い感じでこの時代の少女の雰囲気が出てました。
イメージは中学生くらい!

みずきさんの、ジョバンニ。
若いんだろうけど、クズ男!!
「お前は〜ヽ(`Д´)ノプンプン」です!!
アナベラを抱きかかえるシーンでは、もうちょっとアナベラの上半身を起こした体勢の抱き方の方が絵になる気がしました。

とにかく、楽しませてもらいました!
ステキな時間をありがとうございました!

イトウからのお返事
こうやって、個人名や役名を出して言及してもらうと、出演者としては、とても嬉しいはずです。これからもアンケートでは積極的に役名や役者個人名を出して言及してあげてください…笑 「本当にアナベラもベルゲットと結婚してたら良かったのにね〜」…マジすか…。「ジョバンニ。若いんだろうけど、クズ男!!「お前は〜ヽ(`Д´)ノプンプン」です!!」←イトウも本当、そう思います。「アナベラを抱きかかえるシーンでは、もうちょっとアナベラの上半身を起こした体勢の抱き方の方が絵になる」は…確かにそうかもしれません。次回(全編上演)では役者の腕力とも相談しつつ、もっと絵になる抱き方を追求してみようと思います。





●昨日はありがとうございます。楽しかったです。
舞台演劇に明るくなく、ワークインプログレスと言うのを初めて知りました。
メタフィクションの様な面白さもあり、また、没入感とは逆の批評的な視点を観客にガイドしている反面、試行錯誤の進行中という、開いた様な印象で、考えながらもとても楽しめる作品と感じました。
翻訳と再解釈の重要性、感動ポルノへの皮肉を感じながら、
最後の東京ドム子さんと森耕作さんのやりとりで、作品の見方にガイドを与える事自体にも自己言及的に批評している様な印象も受け面白いなと思いました。

イトウからのお返事
僕らも「ワークインプログレスと言うのを初めて」やりました。これで合ってるのかは…ちょっとわかりません。でも、とても楽しめる企画でした。「最後の東京ドム子さんと森耕作さんのやりとりで、作品の見方にガイドを与える事自体にも自己言及的に批評している様な印象も受け面白い」←ですです。そう受け取っていただけたらいいなと思っていました。





● ○音響について
最初の客入れから音というかLiveが素晴らしくて、お芝居中も音の生感が癖になりそうなくらい絶妙で、ハマってました。

○古典作品の壁について
古典には、言葉の壁と時代の壁、(翻訳物だと文化の壁)があると思います。今回の作品では、柔らかさを加えつつも、基本的には原作を見やすくする形で上演されているように思いました。今回、初めて演劇を観る友人をこの公演に連れてきまして、その友人曰く
・役者ってすごい
・解釈が委ねられるのは分かるけど、なぜジョバンニがアナベラを殺したのかが分かりづらくてそこでストップしちゃった、作品理解しないと解釈できないからそこが悔しい
とのことでした。
個人的には作中で「知らないと分からない、知識マウントがあまり好きじゃない」に言及していた箇所もあり、チラシにも令和の時代にあった言語感覚で、とあったので、もう少し超解釈をした台詞まわしで、人物が身近に感じられるようなバージョンも聞いてみたいなと思いました。
(古典の授業で、現代語訳した文章について、さらに解説が必要な現象、に近いものを感じました)

○役者さんについて
皆さん熱演で、小さい箱に収まらないスケールでの演技にあてられました。贅沢でした。特に東京ドム子さんがはちゃめちゃに良くて、表情が素敵で、魅力的でした。最初に感じた作品への壁も、役者さんの演技が白熱してくると崩れ始め、中盤から作品世界に引き込まれました。
ただ役者さんたちがあまりに魅力的なので、良い悪いは置いておいて、あまりアナベラ兄弟を可哀想だと思うことがなく、アナベラ兄弟の恋愛がメインの話だとは思いませんでした。脇役たちをひたすら愛してしまいたくなるなと思いました。

早速原作の戯曲を取り寄せようと思います。素敵な作品をありがとうございました。

イトウからのお返事
「客入れから音というかLive」に関しては、音の北島とわさんに全権委任でお渡ししていた時間なので…実はイトウとしては、何の演出も入っていないのですが、日替わり要素もあり、何がどうでるかワクワク(ひやひや)しながら、毎公演楽しみに聞いていた次第です(まあ、ワークインプログレスなので…)。「なぜジョバンニがアナベラを殺したのか」に関しては、「わかる!」って人と「わからん!」って人が、割りときれいに分かれる傾向にあった気がします。そうやって客席の解釈がきれいに揃わない、でも答えは確実にある!と確信させてくれる作品が、イトウとしては好きです。観る人の世界観・人生観が出る部分だとも思います。「もう少し超解釈をした台詞まわしで」に関しては、そうですね、全編上演時には、そっちに挑戦しようかなとも検討中です。「脇役たちをひたすら愛してしまいたくなる」については、イトウもすごくそう思います!





●最初、文語調の台詞は辛いなと思ったけど、途中から慣れてきて楽しめました。人が死ぬ場面はドラマチックに(音楽も)盛り上げやすいのかもとも。神父役や最後追放される下僕役が登場していると、舞台が締まるように思いました。この二人のみが登場する場面がいちばん面白かったです。兄さん役は、好感は持てるけど頑張り過ぎで。もう少し力を抜いて欲しいです。死んだ妹を抱いて退場するときは、もっとがっちり抱いて運んで欲しかった。ごめんなさい、皆さん全員面白かったです。

イトウからのお返事
文語調の台詞は、文語調だから聞きにくいとは限らない、語順や単語選びで同じ調子でも理解しやすくできるはず!と思って翻訳しました。その成果が出ていたら良いなと思っています。「神父役や最後追放される下僕役が登場していると、舞台が締まる」に関しては、全くそのとおりだとイトウも思いました。





●初めてワークインプログレスという形の劇を見させていただきました。普段古典作品の内容のものは興味はあるのですが、勉強不足で理解が追いつかなく、誘われても行かない事が多いのですが…可愛らしい舞台になっているというワードに惹かれ観にいかせていただきました!ありがとうございます。実際観させていただいたら、解説もあったりプロジェクターも活用されてて、とてもわかりやすかったですし、想像しやすかったです。あとはなんといってもこのチームでの一人一人のキャラクターがバランス取れていて最高に面白かったです。
お気に入りは、ヒポリタとソランゾとベルゲットです。このメンバーでまたやっていただけると観たいなと思いました!ありがとうございました!

イトウからのお返事
「可愛らしい舞台になっているというワードに惹かれ」←可愛くなっていたら幸いです。なってたと思うんですが…。「このメンバーでまたやっていただけると観たいなと思いました!」←努力します!検討します!





●大変面白く見せて頂きました。
もっと難解な内容かと思いましたが杞憂でした。
狂言回しの女優さん、発声もテンポも良くて好きでした。
ヴァスケス役の女優さんも迫力があって良かった。
全体的に、演出、俳優共に良かったと思いましたが、衣装、特に主演女優さんのものが、あの時代のイタリア感が感じられず、予算の問題もあろうかと思いますがそこが気になりました。BGMも同様です。少し中途半端だったかな。しかしながら、時間があっという間に流れて、楽しく鑑賞させて頂きました。ありがとうございました。

イトウからのお返事
「衣装、特に主演女優さんのものが、あの時代のイタリア感が感じられず予算の問題もあろうかと思いますが」については、まったくそのとおりでして…ご指摘痛み入ります。例えば、アナベラが着ていたような丸襟のドレス(?)は、当時のイタリアの女子は着ていなくて(もっとシンプルな横向きに真っ直ぐな襟だったりするんですよね…)、そのあたりどうしましょうか、と衣装のみしゃむーそ氏とも検討を重ねたのですが…最終的には、女優さんに似合うもの、可愛いく見えるもの、可愛い方が正義、というのを優先度一位にして…あとは時代の雰囲気からなるべく離れないようにという方針で、イトウ判断でお願いしました。全編上演時にどういうコンセプトでやっていくかは、また検討の余地があると思っています。





●スマート王子が妹に恋して狂って、可憐な妹を巻き込んでいく、二人の心情がすごくわかりやすかった。ジョバンニの狂気も、素直で一途なアナベラも可愛く感じた。
その周りでソランゾやベルゲットやヒポリタ、ヴァスケスがそれぞれ光っていて、面白くて、2時間があっという間だった。
ドム子さんの役所が、この芝居の理解を深めてくれて、楽しいエンターテイメントだった。
気持ちよかったです。
ありがとう!

イトウからのお返事
こちらこそありがとうございます!





●元の作品を読まずに観劇しましたが、わかりやすくて凄く良かったです!他の古典作品も見てみたいですね。特に東京ドム子さんの解説時と演技の表情がガラッと代わるのがゾクッときました!

イトウからのお返事
「東京ドム子さんの解説時と演技の表情がガラッと代わるのがゾクッときました!」←本人、喜ぶと思います!ガラッと代わりますよね。





●壁に映った文字が読みきれないまま終わってしまった。手前でも話してたりするので手前の人に気を取られて読みきれなくて内容が気になった。
真ん中に出てない分、席の関係で画面が奥、役者さんが手前というのもあったかも。
ただ解説があるのはわかりやすかったです!古典は全く知らないので。
でもとにかく役名が覚えられなかった。
あと「ワークインプログレスってなんだろねぇ笑」みたいな感じだったが、そもそもワークインプログレスの言葉の意味すらわからないのでどういう笑いネタかすらあんまわからなかった。終わった後に意味を調べた。
役者さんは皆さんとても良かった。特にイグロヒデアキさんがおもしろかった。イトウさんが出てくるのもおもしろかった。

イトウからのお返事
「壁に映った文字が読みきれないまま終わってしまった。」…は、ですよね。次回も解説があるなら、改善したいです。「イトウさんが出てくるのもおもしろかった。」←恐縮です!ちょっと緊張しました。





表層的には面白い。未見の演目のため、もともと どのような世界観なのか分からない。ただ令和の時代にあった言語感覚で「観やすい」古典として再構築という目的は達せられたかも知れない。 物語の端々に 当時の権威と尊厳の象徴であろう教会の失墜が見て取れる。その意味で、原作の世界観はもっと皮肉に満ちたものではないかと思ってしまう。

イトウからのお返事
「物語の端々に 当時の権威と尊厳の象徴であろう教会の失墜が見て取れる。」←宗教革命前後の話で、当時のカトリックが権力を維持できなくなって来ているという、大きな背景が物語の後ろに見えていて…そこを知ってると、より面白いんですよね!





●さすがナイスストーカーテイストで、期待以上に面白かったです。ジョン•フォードに興味津々です。セリフはやはり古くてアレで全編3時間以上だと寝るのは必須ですね。原本の型を残して、教会のグロテスクさや怒涛の死、殺人や近親相姦で突き抜けた至極の愛の型などなど、新訳の口語体でテンポの良い芝居で全編を是非観てみたいです。
チカナガさんの小顔にビックリ、妹感ありありで感情移入できました。妹役大事ですよね。
ちなみに私はドム子推しです!

イトウからのお返事
「全編3時間以上だと寝るのは必須」←…ですよね。本当に3時間以上かけて全編上演をするのか、寝ずにすむようにどう構成していくか…課題です!あと「妹役大事ですよね。」はい、とても大事です。とても大事です。





●ベルゲットの喋り方が馬鹿っぽくてすごいなと思った。なんか嫌いになれないキャラクターでよかった。曲がった剣で殺されちゃってましたね…
ヒポリタが面白かった。わかりやすく「キャラクター」してたからかなとなんとなく思う。
ヴァスケスやドナードを演じていた玉一祐樹美さんがとてもよかった。雰囲気がすごく好みだった。剣を床に落としてしまったところは勿体無いと思った。
説明が入ることで元の物語のパートで混乱することは無くなっていたので良かった。
ただ、説明の方を重視するのか、物語の方を重視するのか、というのが曖昧だったようにも感じてしまった。個人的には説明パートの方が好きかもしれない。古典的なもので中途半端に古典的に演ってるのを見ると違和感を覚えてしまうので…

イトウからのお返事
「ベルゲットの喋り方が馬鹿っぽくてすごいなと思った。」←ですよね、イトウも馬鹿っぽくてすごいなと思ってました。真似しても、できないんですよね、あれは…森耕作さんにしかできない演技です。すごいです。「説明の方を重視するのか、物語の方を重視するのか、というのが曖昧だった」に関しては、どちらという事でなく、説明と物語の両方で、もう一つ別のレイヤーの作品をつくる…というような意識でした。





●わが国でも何度か上演されているが、新訳版として翻訳し、令和の時代にあった言語感覚で「観やすい」古典として再構築し全編上演するという試みの「途中過程」としての公開だということだったが、はっきり言って今回のワークインプログレスを観た限りにおいては、何をしたいのかわからない。まともに正面から取り組みたいのか、コメディとして構成したいのか。

序盤において、台詞廻しがあまりにも大仰でわざとらしさに満ちており、ここでまず意欲が削がれる。

これだったら、明治大学が年に1回、全学をあげて取り組み上演している明治大学シェイクスピア・プロジェクトの方が、大学院生による翻訳も現代語を交えてわかりやすく、演技にしても演劇サークル以外の学生も参加している関係上から全員が上手いという訳ではないものの、観ていてすんなりと舞台世界に入っていける。

ただ、進行役と神父、そして妹アナベラの乳母を演じた東京ドム子は、私は初めて観たのだが、魅力的な役者だった。殊にジョバンニとアナベラが演じるラブシーンを舞台上手端に着席して観ている時の半ば陶然とした表情に心惹かれた。

イトウからのお返事
「ワークインプログレスを観た限りにおいては、何をしたいのかわからない。まともに正面から取り組みたいのか、コメディとして構成したいのか」←に関しては、「まともに正面から」取り組んだ結果、原作があたかも「コメディ」のように見えるという解釈を観客へ提案している形です。「台詞廻しがあまりにも大仰」なのは、原文の単語を余さず訳すという縛りの元に行ったので、全編上演でいわゆる「超訳」を目指すことになれば、大きく解消されるかもしません。一方でそのような台詞の言葉遣いの大仰さが、フォードの魅力とする向きもあり…検討の余地が残ります。「明治大学が年に1回、全学をあげて取り組み上演している明治大学シェイクスピア・プロジェクト」←存じ上げませんでした、ぜひとも調べてみます!東京ドム子の「舞台上手端に着席して観ている時の半ば陶然とした表情」を、見逃さず見ていてくれた方はそう多くないので、とても嬉しいです!





●舞台の観劇は今回で3回目です。1回目はスペキュレイティブ・フィクション 、2回目が 物語なき、この世界。 。音楽のライブは何度も行ったことはあります。観劇させてもらって思うのはそのライブ感が良いところです。演者さんの息が感じられるところです。この度の公演はさらにそれが良かったです。ワークインプログレスの事は良く考えてみましたがやはり良くわからないので思うがままに「イトウが一から台本を書く翻案」を観てみたいと思いました。面白そうなので。観劇中一瞬眠くなりましたがそれは前日の事情から来る私自身の問題で、それ以外は熱量を感じながら集中して観ていました。少し残念で申し訳ないなと思いました。ストーリーはもう少し時間をかけて消化吸収します。

イトウからのお返事
人生の舞台観劇の3分の2がNICE STALKERで占められているなんて…喜ばしい限りですが笑 今後もぜひまた観にいらして、NICE STALKER比率を高めていっていただければ幸いです。「イトウが一から台本を書く翻案」…ご要望が多いので、前向きに検討いたしますが…一番難易度が高そうでもありますね。





●正直今年一面白かったです。自分も書いたり演出したりする人間だからかもしれませんが、ワークインプログレスという上演形態がこれほどスリリングであるとは思いませんでした。
おそらくはこれまで見ていたワークインプログレスは、あくまで作品制作の途中段階のある一点を見せられているに過ぎず、それは当人たちが完成と見るか途中段階と見るかの違いはあれど、観客側としてはさしたる違いがないものでした。
しかしながら今回のワークインプログレスは、作品をまさに今解釈している疑問や発見が東京ドム子の幕間劇の形をとりながらそのまま語られていて、なんというか、(量子力学のような言葉を使うなら)実体としての作品、ではなく、現象を見せられているような、そんな印象を受けました。

特に、世界でもっとも翻訳されている文学としての聖書を引き合いに出し、イギリス国教会の成立やルターの宗教改革をあげて解釈や翻訳が人の生き死にに関わってくる事例の見せ方も見事でありましたし、最後の東京ドム子さんの、相手に対する誠実さに欠け、品のない態度に思えるというセリフには心底唸らされました。
エンタメの演劇がよくないとは言いませんが、笑えて、泣けて、わかりやすくハラハラドキドキする観劇というものにいささか疑問を感じていたこともあり、作品は、単に消費されてるだけのものではないはずだという痛烈な一撃を喰らいました。
キャラクターもみんな魅力的で、個人的には馬鹿のベルゲットの死ぬシーンが詩的で魅力的であったことと、ヒポリタの壮絶な呪いのシーンが印象的でした、と書いて、なんだかんだ言って悲惨なラストになると聞いて涙を拭くためのハンカチを用意しながらお芝居を観る手合いと自分もなんら変わりないな、と自嘲したりするのもこの芝居の奥の深さのゆえでしょうか。

もしご回答いただけるなら、幕間のイグロさんとドム子さんの会話は台本に書かれたものなのか、稽古場で噴出したものなのかは最後まで気になりました。
それくらいライブ感あふれるワークインプログレスでした。
作品と並走している状況をそのまま観せられている、そんな感想を抱きました。
今後の展開、来年の本公演も楽しみにしています。

イトウからのお返事
「今年一面白かったです。」←やった!嬉しいです。「ワークインプログレスという上演形態がこれほどスリリングであるとは」思いませんでした、僕らもです!最初は軽い気持ちでしたが、ただ上演するよりも、もう一つ高いレイヤーで作品を俯瞰する必要があり、俯瞰したものをどう観客の皆さんと共有するかも試行錯誤するため、結果、原作への理解がいっそう深まり、誰より僕ら自身が作品を楽しむことができた…という自負があります。「馬鹿のベルゲットの死ぬシーンが詩的で魅力的」「ヒポリタの壮絶な呪いのシーンが印象的」「イギリス国教会の成立やルターの宗教改革をあげて解釈や翻訳が人の生き死にに関わってくる事例の見せ方も見事」←ありがとうございます。きっちり重要なチェックポイントを押さえて観ていただけていて嬉しいです。「相手に対する誠実さに欠け、品のない態度に思えるというセリフ」に関しては…あくまで僕らの…というか、イトウの個人的な指向によるもので、エンタメ作品とか、「泣ける!●●」みたいな作品が悪いとか程度が低いとか言うつもりは本当にないのですが、本来そうではないはずの作品やモチーフまで、そういうポルノ的な感覚で捉えてしゃぶられるのは、ちょっと不本意だなあ…という思いがあり…少し強い言葉づかいの台詞になったような気がします。「幕間のイグロさんとドム子さんの会話は台本に書かれたものなのか、稽古場で噴出したものなのか」に関しては9割9分台本です。一部の台詞の途中に空白の(   )を作り、そこはアドリブで言葉を入れてというように、台詞の一部分を生で言ってもらうようにして、アドリブと台本の境目がわからなくなるよう、工夫したりしました。(これはいつものNICE STALKERの公演でもやってたことですが、今回は分量が多めだったかもしれません。)「作品と並走している状況をそのまま観せられている、そんな感想」←そういう感想をいただけたらいいなと思いながらつくったので、たいへん嬉しく、たいへん満足です。言葉にしていただきありがとうございます。今後も、そして来年の本公演も頑張ります。








ご意見ご感想は、以上です。


↓新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス「舞台写真」と「ご意見ご感想ほぼ全文」合わせてお楽しみください。
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