▲次回公演

むかし、付き合っていた女子に「誕生日何が欲しい?お金ないんだけどさ」ときかれたので、「男ともだちが欲しい」と答えたことがありました。そしたら、「そういうんじゃなくてさ、面倒くさいからリアルに答えてくんない?」とキレ気味に言い返されたので、ケンカになり、とても腹が立ったので大声を出したら女子がびっくりして泣いてしまい、お詫びに焼肉をおごらされました。

自分には男ともだちがほとんどいません。
学生時代にはまだ数人、ご飯を食べたりゲームをする相手がすぐ会える距離に住んでいたのですが、2009年現在、県をまたがなければそういう男子には会えません。

気づいたらそうなってました。原因はわかりません。ですが、ふと何も用事がない日や時間のできたとき、飲みに行こうとか、気軽に誘えるような男子の連絡先が携帯メモリにまるで入っていないのです。難儀です。

正直、女子という人種のことは大好きに思っているのですが、自分は男なので、ともだちとしてやっていくには何かと不便があります。成人した男女の間には、終電の壁、割り勘の壁、吉牛の壁、ヒールを履いている時の徒歩圏の壁等、無数の障害が立ちはだかります。

これらを乗り越えるのに必要なのは「愛の力」に他なりません。ですが、あくまでそれは恋仲同士の話です。ともだち同士でそうはいきません。そもそも「愛の力」に頼らないからこその「ともだち同士」なわけですし、なんでもかんでも愛の力に頼っていたら愛の神様に怒られます。

「なんか女子のともだちしかいないんだよね…」割と切羽詰った気持ちで相談しているのに、「ほんとイトウさんはエロいんだから」そんな反応が返ってきます。違う、お前がともだちになってくれって言ってるんだよ!切ない願いがどうして暗に伝わらないのでしょう。男子の鈍感さにはヤキモキしっぱなしです。

(あと、もうひとつ声を大にして言いたいのは「男ともだちの多いヤツの方が絶対エロい」ということです。 彼らにくらべたら、イトウのエロさなんて赤子の手でひねられる程度です。)
 
先日、平日の午前中にNHK教育をなんとなし見ていたら「ともだちの作り方」なる番組がやっていました。おそらく小学校低学年向けの放送だったのですが、曰く「自分から話しかけてみよう」「自分のしたい話ばかりしてはダメです」「あいづちは、いろいろな言葉でたくさん」等等、なかなかに含蓄の深い内容です。

「練習してみよう!」の合図で、児童たちが「なるほど!」「なんと!」「さすが!」一斉に反復する姿には「故・竹下登首相か!」とツッコまずにはいられませんでしたが、大事なことだなあとも思いました。この番組は、確実に、昼休みに一人で弁当を食べなければならない未来の中学生たちを何人かは救っているはずです。
同じように、一人で吉牛や松屋に入るしかないイトウのような男子に向けて「男ともだちの作り方」も放送してくれないものでしょうか。

ちなみに、イトウは格闘技はあまり観ません。サッカーやF1も観ないし、週間ジャンプは立ち読みぐらいしますが、同じ漫画誌ならアフタヌーンとかの方が好きです。バイクに乗る気も免許もありません。タバコを吸う人は苦手です。プレステはこの前不燃ゴミで捨てました。ドラクエも5までしかやってません。アキバ文化には一目置きますが、オタクの仲間はまだまだモテない時代なので距離を置きたい年頃です。キャンプが趣味ですが、女子抜きでは行きません。釣りもしません。麻雀は好きですが点数計算ができません。布団カバーがパンダ柄です。

こんな僕でよかったら、どうかともだちになってください。

何卒よろしくお願いいたします。


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