どうもこんにちは。
過去出演者日誌2回目の登場、神宮寺です(1回目はこちら)。
稽古場日誌を書いていただいた過去出演者の皆様、本当にありがとうございました!
久しぶりに連絡を取った方もいて、こうやってまた皆さんの稽古場日誌を読めることが嬉しかったです。
この企画は原稿集めから更新に至るまで神宮寺主導でやらせて頂きました。
自分が出演者だった時、本番が近づいて稽古に集中したい状況で稽古場日誌を書くのが大変だったという経験があり、出演者の方々に公演へ全集中してほしいという思いから企画しました。
(とは言ったものの、出演者の皆さんもSNS等でたくさん宣伝をしてくれていて本当に感謝です)
さて、最後の最後、しかも明日から開幕というタイミングで、一瞬ぎょっとするタイトルの日誌ですが、神宮寺が今回なんで宣伝企画協力というポジションでお手伝いをしているのかという話をしたいと思います。
まあ「イトウさんにお願いされたから」なんですが、自分の中でいろいろ思うところもあったので、書いてみることにします。
僕は2016年『量子的な彼女』の出演を最後に、ナイスストーカーには出演していません。
ナイスストーカーどころか、演劇に出ていません。関わってもいません。ただの観客です。
もともとただの小劇場オタクだったところから始まったので、元に戻っただけだと思っています。
『量子的な彼女』以降の公演では、稽古場に遊びに行ったり、イトウさんに頼まれて企画記事や公演の手伝いをしたりということはありましたが、こんなにがっつり1つの公演に関わるのは約7年ぶりです。
『ロリコンとうさん』の宣伝企画協力として稽古場や打ち合わせに顔を出した際、いろんな人から「また演劇やらないんですか?」「神宮寺さんも出てくださいよ!」とありがたいことに言ってもらえました。
でも、きっともう出来ないし、やることもないと思います。
ナイスストーカーが初めて下北沢に進出した公演『1999の恋人』に僕は出演する予定でした。
というか、出演したことになっています。公演詳細ページにも名前は載ったままです。
出演者が発表され、チラシにも名前が載ったあと、スケジュール的に出演ができなくなってしまい、苦肉の策として声の出演という形にして頂きました。
声の出演といっても、開演前の前説音声の一部だった気がします。小屋入り後の駅前劇場に一瞬だけ行って、楽屋で録音した記憶があります。
間違いなくナイスストーカーで一番やらかしている人間だと思いますが、その時も皆さんは笑顔で迎えてくれました。
もう笑うしかなかったのかもしれません。
その当時並行してやっていた地下アイドル運営の仕事が忙しくなってしまい、出演できなくなってしまったというのが、公の理由です。
いや別にお客さんにも他の出演者の皆さんにもきちんと説明したわけではないのですが、そういうことになっています。そういうことに自分の中でしてしまいました。
それはそれで本当ではあるのですが、自分の中で大きな原因は別のところにありました。
公演に出ることよりも、宣伝とかそういうことをちゃんとやりたいなと思ってしまっていたんです。
それまでの公演でも、出演者でありながら、イトウさんや制作の横井さんや帯金さんと宣伝企画の会議をしたり、記事を作ったりということをやらせてもらっていました。
でも、公演が近づくにつれ、出演者は本番に向けて集中せねばならず(当たり前)、宣伝したいのに出来ないというモヤモヤが募っていきました。
『量子的な彼女』を終えたあと、そのモヤモヤが結構膨れ上がってしまって、自分がやるべきことってなんだろうと、一人で勝手に考えてしまっていたんです。
このままだと、作品のことをちゃんと考えられないまま舞台に上がることになるという予感がありました。
観に来てくださる方にも、共演者さんやスタッフさんにも、なによりイトウさんに対して、それはしてはならないと思っていました。
『1999の恋人』の稽古には途中まで参加していました。エチュードとかをやっていました。
でも稽古にも連絡せずにすんごい遅刻したり行かなかったりとかしてました。
稽古場の近くの道を1時間位ぐるぐる歩き回っていたこともありました。まるで不登校児です。
そんなやつが今では稽古場に来るだけで「精神的支柱」などと持ち上げられて喜んでいるのだから、本当に救いようがありません。
今はなき高円寺のマクドナルドで、イトウさんと二人きりで話したことを覚えています。
話した内容はあんまり覚えていません。でも「神宮寺くんに出てほしい」ということを言ってくれたんだと思います。
自分がその時なんて答えて出られないことを伝えたのかは忘れてしまいました。自分に都合のいい嫌な人間なので忘れました。
もう『ロリコンとうさん』とぜんぜん関係ない話になっていますが、座組の皆さんは忙しくて読めないだろうからいいでしょう。
やらかしたにもかかわらず『1999の恋人』には関係者として招待してもらい、客席で観劇しました。
チラシにも公演ページにも名前が載っているのに、僕は客席にいました。そんな人間は後にも先にもいないのではないでしょうか。
隣りにいたお客さんは何を思っていたのでしょう。
自分が出なくなった後も、ナイスストーカーの公演は殆ど観させて頂いているのですが、『1999の恋人』はびっくりするくらい何も覚えていません。
「ナイスストーカー本日の名台詞」という宣伝企画をTwitterでやったのですが、その資料を集めるときも、『1999の恋人』だけごっそり記憶が抜け落ちているんです。
それは作品が好みじゃなかったからではなく、観ているときに作品のことを考えられる状態ではなかったんだと思います。「すいませんでした」って言葉だけが頭の中を往復していた気がします。
むしろ舞台写真を見て、めっちゃ面白そうだなこれ、観に行きたいなって思いました。
とても好きな台詞がいくつもありました。たくさんの人に観てほしいなって思いました。6年も前の公演ですが。
「宣伝企画協力」なんていなくていい役職です。
なくてもいいことをやる、贅沢なことを全力でやらせて頂ける機会をいただけたと思っています。
そして、とても自分勝手ですが、ナイスストーカーとのあれこれをもう一度やり直す、過去の自分を清算するチャンスを与えて頂いたとも思っています。
『ロリコンとうさん』に、ナイスストーカーに、少しでも興味を持ってもらえたらという気持ちで、イトウさんと考えたことをここまでやってきました。
本番が始まってからもいろいろやっていきます。むしろ宣伝企画協力もここからが本番といったところです。
観に来てください!と言うのは簡単ですが、それがなかなか難しいことも知っています。
こんな人間のことも面白がってくれる人たちが作る、ロリコンについての作品です。
明日8月30日(水)から9月3日(日)まで下北沢ザ・スズナリという劇場でやっています。
一番観に来てほしいのはここまで読んでくれたあなた!と言いたいところですが、6年前の自分に観てほしいです。
出てたときはそんなに分かってなかったけど、ナイスストーカーは面白いよ!!!!!!!!
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過去出演者日誌2回目の登場、神宮寺です(1回目はこちら)。
稽古場日誌を書いていただいた過去出演者の皆様、本当にありがとうございました!
久しぶりに連絡を取った方もいて、こうやってまた皆さんの稽古場日誌を読めることが嬉しかったです。
この企画は原稿集めから更新に至るまで神宮寺主導でやらせて頂きました。
自分が出演者だった時、本番が近づいて稽古に集中したい状況で稽古場日誌を書くのが大変だったという経験があり、出演者の方々に公演へ全集中してほしいという思いから企画しました。
(とは言ったものの、出演者の皆さんもSNS等でたくさん宣伝をしてくれていて本当に感謝です)
さて、最後の最後、しかも明日から開幕というタイミングで、一瞬ぎょっとするタイトルの日誌ですが、神宮寺が今回なんで宣伝企画協力というポジションでお手伝いをしているのかという話をしたいと思います。
まあ「イトウさんにお願いされたから」なんですが、自分の中でいろいろ思うところもあったので、書いてみることにします。
僕は2016年『量子的な彼女』の出演を最後に、ナイスストーカーには出演していません。
ナイスストーカーどころか、演劇に出ていません。関わってもいません。ただの観客です。
もともとただの小劇場オタクだったところから始まったので、元に戻っただけだと思っています。
『量子的な彼女』以降の公演では、稽古場に遊びに行ったり、イトウさんに頼まれて企画記事や公演の手伝いをしたりということはありましたが、こんなにがっつり1つの公演に関わるのは約7年ぶりです。
『ロリコンとうさん』の宣伝企画協力として稽古場や打ち合わせに顔を出した際、いろんな人から「また演劇やらないんですか?」「神宮寺さんも出てくださいよ!」とありがたいことに言ってもらえました。
でも、きっともう出来ないし、やることもないと思います。
ナイスストーカーが初めて下北沢に進出した公演『1999の恋人』に僕は出演する予定でした。
というか、出演したことになっています。公演詳細ページにも名前は載ったままです。
出演者が発表され、チラシにも名前が載ったあと、スケジュール的に出演ができなくなってしまい、苦肉の策として声の出演という形にして頂きました。
声の出演といっても、開演前の前説音声の一部だった気がします。小屋入り後の駅前劇場に一瞬だけ行って、楽屋で録音した記憶があります。
間違いなくナイスストーカーで一番やらかしている人間だと思いますが、その時も皆さんは笑顔で迎えてくれました。
もう笑うしかなかったのかもしれません。
その当時並行してやっていた地下アイドル運営の仕事が忙しくなってしまい、出演できなくなってしまったというのが、公の理由です。
いや別にお客さんにも他の出演者の皆さんにもきちんと説明したわけではないのですが、そういうことになっています。そういうことに自分の中でしてしまいました。
それはそれで本当ではあるのですが、自分の中で大きな原因は別のところにありました。
公演に出ることよりも、宣伝とかそういうことをちゃんとやりたいなと思ってしまっていたんです。
それまでの公演でも、出演者でありながら、イトウさんや制作の横井さんや帯金さんと宣伝企画の会議をしたり、記事を作ったりということをやらせてもらっていました。
でも、公演が近づくにつれ、出演者は本番に向けて集中せねばならず(当たり前)、宣伝したいのに出来ないというモヤモヤが募っていきました。
『量子的な彼女』を終えたあと、そのモヤモヤが結構膨れ上がってしまって、自分がやるべきことってなんだろうと、一人で勝手に考えてしまっていたんです。
このままだと、作品のことをちゃんと考えられないまま舞台に上がることになるという予感がありました。
観に来てくださる方にも、共演者さんやスタッフさんにも、なによりイトウさんに対して、それはしてはならないと思っていました。
『1999の恋人』の稽古には途中まで参加していました。エチュードとかをやっていました。
でも稽古にも連絡せずにすんごい遅刻したり行かなかったりとかしてました。
稽古場の近くの道を1時間位ぐるぐる歩き回っていたこともありました。まるで不登校児です。
そんなやつが今では稽古場に来るだけで「精神的支柱」などと持ち上げられて喜んでいるのだから、本当に救いようがありません。
今はなき高円寺のマクドナルドで、イトウさんと二人きりで話したことを覚えています。
話した内容はあんまり覚えていません。でも「神宮寺くんに出てほしい」ということを言ってくれたんだと思います。
自分がその時なんて答えて出られないことを伝えたのかは忘れてしまいました。自分に都合のいい嫌な人間なので忘れました。
もう『ロリコンとうさん』とぜんぜん関係ない話になっていますが、座組の皆さんは忙しくて読めないだろうからいいでしょう。
やらかしたにもかかわらず『1999の恋人』には関係者として招待してもらい、客席で観劇しました。
チラシにも公演ページにも名前が載っているのに、僕は客席にいました。そんな人間は後にも先にもいないのではないでしょうか。
隣りにいたお客さんは何を思っていたのでしょう。
自分が出なくなった後も、ナイスストーカーの公演は殆ど観させて頂いているのですが、『1999の恋人』はびっくりするくらい何も覚えていません。
「ナイスストーカー本日の名台詞」という宣伝企画をTwitterでやったのですが、その資料を集めるときも、『1999の恋人』だけごっそり記憶が抜け落ちているんです。
それは作品が好みじゃなかったからではなく、観ているときに作品のことを考えられる状態ではなかったんだと思います。「すいませんでした」って言葉だけが頭の中を往復していた気がします。
むしろ舞台写真を見て、めっちゃ面白そうだなこれ、観に行きたいなって思いました。
とても好きな台詞がいくつもありました。たくさんの人に観てほしいなって思いました。6年も前の公演ですが。
「宣伝企画協力」なんていなくていい役職です。
なくてもいいことをやる、贅沢なことを全力でやらせて頂ける機会をいただけたと思っています。
そして、とても自分勝手ですが、ナイスストーカーとのあれこれをもう一度やり直す、過去の自分を清算するチャンスを与えて頂いたとも思っています。
『ロリコンとうさん』に、ナイスストーカーに、少しでも興味を持ってもらえたらという気持ちで、イトウさんと考えたことをここまでやってきました。
本番が始まってからもいろいろやっていきます。むしろ宣伝企画協力もここからが本番といったところです。
観に来てください!と言うのは簡単ですが、それがなかなか難しいことも知っています。
こんな人間のことも面白がってくれる人たちが作る、ロリコンについての作品です。
明日8月30日(水)から9月3日(日)まで下北沢ザ・スズナリという劇場でやっています。
一番観に来てほしいのはここまで読んでくれたあなた!と言いたいところですが、6年前の自分に観てほしいです。
出てたときはそんなに分かってなかったけど、ナイスストーカーは面白いよ!!!!!!!!
▼「ロリコンとうさん」公演詳細ページ
▼7/1生配信 アーカイヴ
「ロリコンの方が喜びそうなNICE STALKER過去作シーンランキング」只今、期間限定で公開中!
▼チケット詳細はこちら
※2023年8/30水~9/3日@下北沢ザ・スズナリ
▼チケット詳細はこちら
※2023年8/30水~9/3日@下北沢ザ・スズナリ