こんにちは。佛淵和哉です。ナイスストーカーには2017年の駅前劇場にて上演した『1999の恋人』から参加させて頂いております。

僕は今29歳でして、10年前といえばまだ演劇の専門学校に通っていた頃です。当時は演劇の事なんて何も知らず、ただ楽しそうだなぁという理由で入学し、その実、物凄く楽しかったのを覚えています。授業は演技については勿論、ダンスや殺陣、講談など芸事に関わるものがいくつかあり、僕はそのどれもに最低限出席し、後はひたすらミニシアターに通ったり、色んな街に繰り出しては古本屋や居酒屋に出入りし、東京を少しずつ知っていく事に時間を費やしておりました。僕にとって学校は授業を受けに行く場所ではなく、友達とどこに行って何をして遊ぶかを決める為の集合場所の様な感覚でした。
とは言え、全ての授業に不真面目に取り組んでいた訳ではなく、進級公演や卒業公演といった一本のお芝居を何ヶ月も時間をかけて作る授業は大変楽しく、その授業の教鞭を取っていた加藤忠可先生という俳優の先生の事が大好きだったので前のめりに出席しておりました。余談ですが加藤先生はその後、僕が出たナイスストーカーの舞台を観に来て下さり気に入って頂いた様で、母校の授業でイトウさんの過去作を上演してくださいました。ご縁を結べた気がして、嬉しかったです。

今思うと将来の事を何も考えずに学生という肩書きだけを持って好きな事が出来た大切な時間でした。あの時の友人たちは今、違う道に進んでいたり、東京を離れたりしていると聞きますが、皆元気に生きてくれていたら嬉しいです。


写真はなんか、モザイクで変な感じになっていますが10年前に撮った友人たちとの1枚です。

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