これまでに何度か書いてきた『飲んだときのノリで「絶対いつか結婚しようね」「うん、そうだね」ということになった』某女子銀座チャンスセンターに1時間以上並んで購入した、年末ジャンボ計20枚



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元旦に当選番号が発表されたものの、特に番号を気にすることもなく、そもそも買ったくじの封も切らずぼやぼや餅など食べていたら女子から電話がかかってきました。



「イトウさん、3億取りに行きますよ」
「ああ、年末ジャンボ?」
「はい。カバン用意しといてくださいね」
「100万とか高額な当たりは振り込みだよ」
「じゃあ、わたしゆうちょでお願いします」
「ゆうちょ1000万までだから」
「どっちのくじが当たっても山分けですよ!」
「ていうか、その前に貸した3000円返してね」
「返します、当たったら。絶対」
「絶対返してもらうから」
「がんばりましょう!」



翌日、高田馬場駅前の宝くじ売り場に集合した女子とイトウの年末ジャンボ計20枚。無表情な売り子のおばさんがチェック用の機械に流し込んでいきます。女子の「がんばれ!」といういまいちベクトルの曖昧な応援もそこそこに、当選金額が赤い文字が、LEDのディスプレイに映し出されました。


 
「はい、600円ですねー」
「からのー、」
「ないから」


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年末ジャンボ宝くじは、10枚を連番で買えば下1桁でどれか1つは300円が当たるようになっているので、20枚の連番で600円というのは、事実上当たりゼロです。はずれです。苦労して寒空に1時間並んだ年末を思うと砂を噛む思いです。



「イトウさん、わたし当たらないと困ります」
「そうなんだ」
「今月の家賃が、まだで」
「ああー」
「先月は親に連絡行って、お母さん払って」
「言ってたね」
「今月わたし、ぜんぜん働く気しないからたぶん払えない」
「うーん」
「そうだ、おばちゃん、お年玉スクラッチ3枚!」
「はい、3枚で600円です」


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お年玉スクラッチは、硬貨などでスクラッチを削り、出てくる模様で当選が決まります。
当たると最高100万なのですが、はずれるとジャンボと違い1円ももらえません。
ただの紙クズ同然です。紙クズです。
案の定、女子の買った3枚のクジは、スクラッチ後20秒で資源ゴミと化しました。



「お金なくなっちゃいましたね」
「ところで、今の600円半分はイトウのお金じゃない?」
「だから削らせてあげたじゃないですか」
「そうなの?」
「そうですよ、人聞きの悪い」
「ごめん」
「別にいいです」



その後、寒いので家に帰って、帰りに本屋で買った株の本を読んで寝ました。